理想の自分になれる部活動

私は自分がどうしてこの部活動に入ったのか、未だによく分かりません。1回しか新歓イベントに行かずに勧誘期間も終わりかけてしまい、なんとなく行ったEVERGREENの新歓で先輩に促されるまま、その場で入部を決めました。最初は先輩方と一緒に活動したり、同期と話したり遊んだりと部活動を楽しんでいましたが、それだけではやっていけなくなりました。マネージャーを続ける上で、大きな壁に当たったのです。

EVERGREENのマネージャーの仕事はグラウンド業務だけではありません。私が特に苦労したのは広報活動です。私はずっと広報活動の根本の考え方が理解できませんでした。概念や考え方を理解できない壁にぶつかりました。どうして広報活動をするのか、何のためにその企画をするのか、先輩の考え方に理解が追いつきませんでした。その頃は分からないが故に、なにも考えることもせず、与えられた仕事をこなすことしかできませんでした。なにか疑問や不満があっても誰にも言わず、自分の中に閉じ込めていました。こんなに大変で難しくて、何も言えない、苦しい思いをしながら部活動を続ける意味があるのかな、と思っていました。その時は部活動を続けたい、というよりも半年続けた部活動を今さら辞めたくないという理由で続けていました。

そんな私が部活動を続けようと思ったきっかけのひとつに、同期のマネージャーと本音で話し合うことが増えたことがあげられます。これまで自分の中に閉じ込めていたことを話し合える関係になったことは、私にとっても、きっと、彼女にとっても大きな転機となったと思います。そこから私は自分で部活動について考えることが増えていきました。どうしたら勝ちに繋がる行動が取れるのか、どうしたらもっと良いマネージャーになれるのか。良いマネージャーとは何か。自分で考えることが増えたことで、広報活動の概念も理解できるようになり、少しずつ自分に自信が持てるようになりました。そして、先輩にも自分の思ったことを閉じ込めずに言えるようになっていきました。

一年間部活動を続けて、自分を一歩成長させることができたと感じました。私は周りを見ることができ、頼ってもらえるような人間になりたいと思っています。そして、この部活動を続けることで必ず理想に近づけると確信しています。4年間続けたらどれほど成長できるのか、今はそれが楽しみです。

※この写真は活動自粛期間前に撮影したものです。

MGR#090 夏目実桜(写真右)